HSP気質なあなたに、この記事はこんな点がおすすめです
●短時間電車に乗るだけですぐ疲れてしまう。どうすればいいの?
ありがとうございます。りんです。
「少しの間電車に乗っているだけでもぐったりしてしまう……」
そんな性質に悩んでいる方が、この記事をクリックしてくださったのではないでしょうか。
私も同じです。
以前はそんなこともなく、何なら乗り鉄の気質があるので、北海道のローカル線を数時間単位で乗り倒しては、車窓や電車旅を楽しんでいました。
日常生活での普段の電車移動も全然苦ではない、楽しめる人間だったのです。
ところが、自律神経を壊して退職して以来、
・数十分電車に乗って移動するだけで、到着する頃にはぐったり
・1時間半くらい乗っていると、インフルエンザぐらい体調を崩すこともある
ほどに体質が一変してしまい、電車で気軽に行けるような距離も覚悟を決めないと移動できなくなってしまいました。
特に「土日の都心部への電車移動」(これは健康な方も好きではないかと思いますが)は憂鬱で、体力の半分以上、下手すると6〜7割近くを持っていかれることもあるくらいです。
しかし、そうは言っても都市部で暮らす以上、電車での移動を受け入れないと日常生活に支障が出てしまうのも事実。
金銭的な理由と自身の性質から車を持つことも極めて難しいため、こうした性質をいかに和らげるか、どう付き合っていくか、という視野に立つ必要があります。
体調を崩して様々なことへのハードルが上がってから4年近くを経て、少しずつそれらが固まってきつつある、私なりの知見をご紹介できたらと思います。
電車に乗るとき心がけていること
40分以上乗る場合は特急券を使う
「40分」という時間はあくまでも私の中での目安ですが、それぐらいの乗車を要する外出の場合、平日でも休日でも特急電車の利用を検討します。
何なら、JRであればグリーン車も視野に入ります。
交通費としてはかなり高くつくのは事実ですし、財政的にも毎回乗れるわけではないので、疲労困憊になることを受け入れて普通席で利用することももちろんあります。
ですが、大事な用事に向かう道中でダウンするより遥かに良いですし、出先からの帰りに特急を利用することで、翌日の疲れを少しでも減らすこともできます。
一例として、「楽に移動できるなら交通費は節約したい」という考えの、学生時代からのオタク友達がいるのですが、お互いに年齢を重ねてから印象的な出来事がありました。
推しているアーティストのライブに参戦した際、以前なら普通電車に乗っていた区間(大体30分前後)で特急を利用したところ、「これはもう次からも絶対特急乗ろう」と考えが完全に一致したのです。
以前は「私が特急券払ってもいいから特急に乗ろう」と頼んでいたくらいで、かつその友人はキロ単位を自転車通勤しているくらい体力があるので、この意見の一致には驚きました。
それくらい、移動にお金をかけるメリットは小さくないんだと思わされる出来事でした。
休日は特急であっても混んでいるので混雑を避けること自体はできませんが、
・確実に自分の座席が確保されている
・テーブルがあるのでスマホやPCを気兼ねなく開くこともできるほか、
カフェで買ったような飲み物も置いておけるので気を使わなくてよい
・リクライニングを利用してゆったり休むことができる
といったメリットはしっかり享受することができます。
耳栓やAirPodsで周囲からの音を小さくする
これは別の記事で「入院する際に欲しいもの」としても言及しましたが、「耳栓やノイズキャンセリング機能による静寂の確保」が必要なタイミングは、結構頻繁に訪れるものです。

元気なときなら聞き流せる会話や音も、ナイーブになっているときはただただ苦痛に感じてしまうもので、その状態も自分でコントロールすることはできません。
そうしたとき、周囲からの音や声をある程度遮断できるアイテムを持っているか否かは、天と地ほどの差をもたらすと言っても過言ではないでしょう。
筆者はAirPodsを愛用していますが、百均で購入できるタイプの耳栓も十分効果を発揮してくれます。
イヤホンをする場合は、普段から繰り返し見るくらい好きな動画やラジオを流すことで、楽しい気持ちを維持するのもおすすめです。
遠距離で急行電車に乗る場合、停車駅が多い種別を選ぶ
これは「急行じゃなくて各駅停車を利用して、時間はかかってもいいから座って帰る」等で実践されている方もいるのではないでしょうか。
筆者もよくやりますが、疲れているときは早く帰れることもやはり大切なので、比較的元気があって遠方との行き来をする場合は、急行電車を選びつつ乗る種別を工夫するようにしています。
例えば小田急線で新宿から小田原方面へ向かう場合、快速急行ではなく急行を選んだり、同じ急行でも唐木田行きなど比較的利用者が少ない方面の行き先を選ぶと、だいぶ混雑が緩和されます。
行き先によっては乗り換えの手間が増えるかもしれませんが、長く席に座れるチャンスも多く、乗車率が穏やかな車内で過ごせる時間はその後の体調にも大きく影響するので、一度試してみてはいかがでしょうか。
自分に合う電車、そうでない電車があるのかも
大半の私鉄はある程度問題なく過ごせるのですが、筆者はなぜかJRの在来線が苦手で、疲れやすさが体感数倍くらいは変わる不思議な傾向があります。
JRは幼少期からずっと乗っていますし大好きで、もちろんJRに対する他意もありません。気のせいかな、と半分くらいは今でも思っています。
ただ、私以上に電車移動を苦手とする友人にこの話をしたところ「私も全く同じ」と共感してもらえました。
なので、もしかするとあなたも「この路線は大丈夫だけど、この電車は苦手」という違いがあるかもしれません。
電車に乗っているときや降りた後の「今日はしんどいな」「この日は楽に移動できたな」といった感覚が後々頼りになることがあるので、電車で疲れやすい性質がある方は、よかったらメモを取ってみてくださいね。
土日の電車を避け、買い物やお出かけをなるべく平日に行う
これは平日休みがある人に限られてしまいますが、平日昼の電車は本当に空いていますし、街中もお店も人が少なくて気持ちがとても楽になります。
私も体調を崩す前はシフト制の仕事で、土日はお客さんが多いので休みになることは基本なく、平日休みがほとんどでした。
当時から人混みは苦手だったので、栄えている場所に出かけるときも平日だからとても安心できていたのをよく覚えています。
土日休みの大きなメリットは、カレンダー通りに休む仕事をしている他の人たちと予定が合わせやすいこと。数ヶ月先の予定でも問題なく打ち合わせできますし、交通機関の切符やホテルも早くから確保できます。
実際、平日休みだった私は職場の人たち以外と休日を過ごすことはほぼできませんでしたし、先の予定も一ヶ月前にならなければシフトが出ないので、なかなか組めませんでした。
その分、当たり前のことですが土日はあらゆる人々がお休みなので、レストランもショッピングモールも電車も道路も大変混雑します。
慣れている方からすれば何の苦でもないかもしれませんが、ぎゅうぎゅうの電車に乗って移動したり、人の多い街中でお店を探したりすることは、周囲の環境から多くの刺激を受け取り続けることと同義なので、それだけでどんどん疲弊してしまうのです。
平日休みのシフトが合ったときに遊びに行っていた職場の先輩とも、「平日の快適さを知ると土日休みにはなかなか戻れないですね」という話をよくしていました。
仕事を変えることは誰でも簡単にできる選択ではありませんし、土日休みの仕事を否定する意図ももちろんありません。いろんな人たちがかわるがわる働いてくれているから、今の社会は成り立っています。
しかし、外的刺激の多い環境が苦手な方は、曜日を選ばない仕事やシフト制のお仕事を検討することで、何よりもプライベートの自分を大事にしてあげることにつながるのではないでしょうか。
あとがき:電車が好きな気持ちも大切にしたい
ここまでいろいろと書いてきましたが、そうは言っても電車を見たり乗ったりすることが好きな気持ちは変わっていません。
幼稚園の頃、鉄橋の上から電車の運転手さんに手を振り、警笛とともに手を振り返してもらった記憶は今でも強く残っていて、嬉しかった思い出として大事にしまってあります。
また、私は前述の通り普通電車だと疲弊しやすいものの、新幹線や特急電車(特急あずさやサンダーバードといった全席指定のもの)に乗っているときは、「電車に乗ることですぐ疲れる」という性質がなぜか和らぐという傾向も分かってきました(電車ではありませんが、飛行機も同様でした)。
もちろん長距離移動に伴う疲れは出るものの、プライベートな席が確約されているという事実一つだけでも、私の身体や心はほっと安心してくれるようなのです。
新幹線や特急電車の利用が必須な距離の移動、言い換えれば地方を跨ぐ実家への帰省や複数の都道府県を跨ぐ小旅行などであれば、40分をゆうに超えるような長距離移動であっても「電車に乗る怖さ」にそこまで怯えなくていい……ということかもしれません。
自分の性質の細かな部分はまだまだ向き合っている途中ですが、そうしたポイント一つひとつを知ったり見極めたりしながら、自分と上手に付き合っていきたいですね。